
あ・かるい貧乏のススメ その4
執筆:ラボラトリオ研究員 杉山 彰
ビンボーは笑える話しです。だけど、ビンボーは笑える話しではない、ゾ、と
とにかく、今の私はビンボーなのです。それも札つきの、あかるいビンボーなのです。でもギリギリ食べていくぐらいのお金はあります。ドンキーで家族揃って、たまに食事ができるぐらいのお金しかありません。わかっています。承知しています。贅沢はとてもできません。車も一台しかありません。自転車も、普通のが3台あります。壊れかかっているのが2台あります。直すお金がないのでそのままにしてあります。冷蔵庫はあります。何でもファジーとかいうよく解らない機種です。エアコンはあります。熱い夏は必需品ですから、たとえビンボーでも、家族の健康のために買いました。
健康のためといえば、うちは、水は、水道の水を飲まないようにしています。ビンボーが許す限り、ミネラルウオーターを買って飲むようにしています。高価な浄水機は、とても買えません。洗濯機はいちおうあります。全自動の5kg洗いの大型ですが、ビンボーだから新製品ではありません。去年の古いタイプの新品しか買えませんでした。
また、たまに出前をとりますが、ビンボーだから出前ピザぐらいで我慢しています。買い物は、たまにしかしません。ビンボーだから大安売りのときに一度にたくさん、まとめて買うことにしています。たまに、ごくたまにですが、少しだけ買いすぎて腐らせてしまうことがあります。
あっ、そうそう、私の話しに、妙に「たま」が多いのは、じつは私、多摩に住んでいるんです。これは、ほんと、シャレじゃありません。シャレでこんなビンボーな話しはできません。たまりませんよ。お金も貯まりませんよ。
お金といえば、お米なんですが、うちは、最近、無能役じゃない、無農薬のお米を食べるようになりましてね。少し高いらしいけど、ひとつぐらいは贅沢しないとビンボーたらしく見えていやなんです。
汽車に乗って、のんびりとした旅行は、ほとんどできません。ビンボーだから、車で一時間ぐらいの所へちょこちょこ行くようにしています。ガソリン代も馬鹿になりませんしね。なにしろ、うちは、今、ビンボーでして・・・。
いや、ほんとうに、ビンボーは喋ると疲れますね。どっぷり浸かれるんですよ。だから、最近は、あまり話さないようにしているんですよ。すると、回りの連中は、私がリッチーやってたときのことしか知りませんから、ビンボーになったと言うと笑うんですよ。これが唯一の救いといえば救いですが、ま、一応、服装はリッチー時代の面影を残してあるんで、夏は、麻のジャケットに絹のシャツをいつも着ています。身につけているモノは、結構、いいモノで固めていますから、なにかと高めにつくんです。クリーニング代もバカになりません。
その成果、じゃありませんが、近ごろ、ビンボーに、拍車も、磨きも、ますますかかって。これも身からでた錆というか、侘びというか、さびというか、寂しいもんですよ。 でも、ビンボーはあかるいほうが絶対いいものでして、人が寄って来るんですよ。そう、選って来るんですよ。因って繰るんですよ。酔っては来ませんがね、最近は。
ビンボーなもんで、話しが、すぐに滑るようになって、すみません。縒って繰るんですよ。絡んで繰るんですよ。いいお話しが。お陰さまで、ビンボーとは円を切るつもりはありませんが、ビンボーとは縁を切りたいものです。
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【杉山 彰(すぎやま あきら)プロフィール】
◎立命館大学 産業社会学部卒
1974年、(株)タイムにコピーライターとして入社。
以後(株)タイムに10年間勤務した後、杉山彰事務所を主宰。
1990年、株式会社 JCN研究所を設立
1993年、株式会社CSK関連会社
日本レジホンシステムズ(ナレッジモデリング株式会社の前身)と
マーケティング顧問契約を締結
※この時期に、七沢先生との知遇を得て、現在に至る。
1995年、松下電器産業(株)開発本部・映像音響情報研究所の
コンセプトメーカーとして顧問契約(技術支援業務契約)を締結。
2010年、株式会社 JCN研究所を休眠、現在に至る。
◎〈作成論文&レポート〉
・「マトリックス・マネージメント」
・「オープンマインド・ヒューマン・ネットワーキング」
・「コンピュータの中の日本語」
・「新・遺伝的アルゴリズム論」
・「知識社会におけるヒューマンネットワーキング経営の在り方」
・「人間と夢」 等
◎〈開発システム〉
・コンピュータにおける日本語処理機能としての
カナ漢字置換装置・JCN〈愛(ai)〉
・置換アルゴリズムの応用システム「TAO/TIME認証システム」
・TAO時計装置
◎〈出願特許〉
・「カナ漢字自動置換システム」
・「新・遺伝的アルゴリズムによる、漢字混じり文章生成装置」
・「アナログ計時とディジタル計時と絶対時間を同時共時に
計測表示できるTAO時計装置」
・「音符システムを活用した、新・中間言語アルゴリズム」
・「時間軸をキーデータとする、システム辞書の生成方法」
・「利用履歴データをID化した、新・ファイル管理システム」等
◎〈取得特許〉
「TAO時計装置」(米国特許)、
「TAO・TIME認証システム」(国際特許) 等