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日本という、このすばらしい国 その17【最終回】

執筆:ラボラトリオ研究員 杉山 彰

”オリジナル”を生み出すことに長けた、日本

前回の話の続きになりますが、特許を取得するときに一番大切なことは“特許申請した技術を考えついたときに参考にした資料(文献等)を自己申告する手続き”です。この自己申告は論文を発表するときにも不可欠な手続きになります。論文の場合には引用文献の開示といいます。

私が尊敬する公文俊平先生が書かれた本は、至る所に引用文献の名称と、その引用した文章を括弧で括ってありました。もし百歩譲って、私たち日本人が模倣民族であるというのなら、それはかつて情報伝達の手段が乏しかったときに、我々日本人は、西洋社会から見れば、世界の端に位置する摩訶不思議な国であり、徳川時代の264年間が鎖国の時代であったこともあり、西洋社会との文化交流がほとんど行われていなかった歴史を持つ国だったからではないでしょうか。

明治維新以後に、西洋の文明(科学技術等)がいっきに我が国に流れ込んできたときに、あっという間にそれらの文明を理解し吸収し、あるものは模倣し、あるものは新規に開発できたのは、決して私たち日本人が模倣することに長けていたのではなく、それらの文明を吸収する素地が徳川時代の頃にすでにできあがっていたからでした。

徳川時代の頃に、既に花開いていた自然科学、科学技術、鉱工業技術、一般産業技術、経済学などを見直したカタチでの紹介本はすでに多数出版されています。以前も江戸時代の頃に、当時の西洋社会に先駆けて行われていた複式簿記や先物取引の話を記述したことがありました。

考えてみれば、私たち日本人は、漢字が我が国に伝達されるやいなや、それまで言葉でのみ伝えていた様々な知識を、漢字を使って文字で伝えることを習得しました。漢字を覚えることは模倣でも、漢字から「ひらがな」や「カタカナ」を創りだし、さらに日本語という「話し言葉」を、漢字を仮借して「文字言葉」として再構築して、文明文化を創りだしています。

ちなみに、1993年における我が国の年間特許出願数は38万件であり、米国の19.1万件、ドイツの11.8万件、イギリスの10.1万件、フランスの8.2万件を大きく引き離してダントツの状況にあります。もちろん、特許の出願件数が多いことが「日本人は模倣民族ではない」という証にはなりませんが、先出願、先発明を問わず、我が国が特許といわれる「オリジナル技術」を数多く出願している国であることは間違いありません。(了)

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【杉山 彰(すぎやま あきら)プロフィール】

◎立命館大学 産業社会学部卒
 1974年、(株)タイムにコピーライターとして入社。
 以後(株)タイムに10年間勤務した後、杉山彰事務所を主宰。
 1990年、株式会社 JCN研究所を設立
 1993年、株式会社CSK関連会社 
 日本レジホンシステムズ(ナレッジモデリング株式会社の前身)と
 マーケティング顧問契約を締結
 ※この時期に、七沢先生との知遇を得て、現在に至る。
 1995年、松下電器産業(株)開発本部・映像音響情報研究所の
 コンセプトメーカーとして顧問契約(技術支援業務契約)を締結。
 2010年、株式会社 JCN研究所を休眠、現在に至る。

◎〈作成論文&レポート〉
 ・「マトリックス・マネージメント」
 ・「オープンマインド・ヒューマン・ネットワーキング」
 ・「コンピュータの中の日本語」
 ・「新・遺伝的アルゴリズム論」
 ・「知識社会におけるヒューマンネットワーキング経営の在り方」
 ・「人間と夢」 等

◎〈開発システム〉
 ・コンピュータにおける日本語処理機能としての
  カナ漢字置換装置・JCN〈愛(ai)〉
 ・置換アルゴリズムの応用システム「TAO/TIME認証システム」
 ・TAO時計装置

◎〈出願特許〉
 ・「カナ漢字自動置換システム」
 ・「新・遺伝的アルゴリズムによる、漢字混じり文章生成装置」
 ・「アナログ計時とディジタル計時と絶対時間を同時共時に
   計測表示できるTAO時計装置」
 ・「音符システムを活用した、新・中間言語アルゴリズム」
 ・「時間軸をキーデータとする、システム辞書の生成方法」
 ・「利用履歴データをID化した、新・ファイル管理システム」等

◎〈取得特許〉
 「TAO時計装置」(米国特許)、
 「TAO・TIME認証システム」(国際特許) 等


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