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霊的問題を脳の立場から考えてみよう その4【最終回】

執筆:ラボラトリオ研究員 杉山 彰

いよいよ最後の締めくくりです。
“僕の頭の中に誰かがいる”。 

“だけど、それは僕じゃない”。
こちらは、「意識は傍観者である。脳の知られざる営み」を著したデイヴィッド・イーグルマンが、ピンク・フロイドの言葉を借りて著した言葉です。

また「脳の中の幽霊」を著したラマチャンドランは、著書の中で

人が「見る」ものは、周囲の世界に存在する事物の信頼できる表象であるが、必ずしも正確ではない。
人は自分の脳の中で起こっていることの大部分にまったく気づいていない。

さらに言えば、あなたの行動の大部分は意識されないたくさんのゾンビによって実行されていて、ゾンビたちはあなたの身体のなかで、あなた(と言う「人」)と平和的に共存しているのだ。

またゾンビは一つだけではない、あなたの中にたくさん存在する。
もしそうであれば、自分の脳に単一の「私」、あるいは「自己」が存在するというあなたの概念は単なる幻影かもしれない。

と語っています。

ラマチャンドランの「脳の中の幽霊」については、また別の機会で言及してみたいと思います。

“霊的問題を脳の立場から考えてみよう。たとえば憑依とかって、脳が創り出した幻影じゃないかしら”という、なかなか骨が折れるテーマで書き進めてきましたが、残りスペースが限られてきました。最後に、脳についての、私の一貫した考え方を述べさせていてだき筆を置きたく思います。

「脳には再現性がない」。脳は自発活動を起こしてどんどん変わっていく。そして、その活動に基づいて、脳回路はそれ自身を書き換えていく。つまり「自己書き換え」が起こるために、脳は、二度と同じ状態をとりえない。現代科学は、誰がやっても「再現できる」という再現可能なデータを基礎として成り立つ学問であるとされている。「脳に再現性がない」としたら、脳科学は本来、学問として発想の転換を必要とする研究のはずである。

その意味において、ちょっと古い話で申し訳ないのですが、「再現性」だけに固執した理化学研究所のSTAP細胞の検証方法は、理化学研究所みずからが、発想の転換を忌避し、学問としての科学の可能性を否定したことになるのではないだろうか。

いまだ科学は、「どのような仕組みなのか」を追求することが主体であって、「なぜそのような仕組みが存在するのか」を追求するまでの域に達してはいない。たとえば、光の速さが秒速30万kmであることは科学(観測・証明・再現)できても、光の速さが、なぜ30万kmなのかを科学することの域にまで達していないのだ。その域にこそ、実は夢ふくらみ、胸おどり、ワクワクする新大陸があるというのに・・・。(了)

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【杉山 彰(すぎやま あきら)プロフィール】

◎立命館大学 産業社会学部卒
 1974年、(株)タイムにコピーライターとして入社。
 以後(株)タイムに10年間勤務した後、杉山彰事務所を主宰。
 1990年、株式会社 JCN研究所を設立
 1993年、株式会社CSK関連会社 
 日本レジホンシステムズ(ナレッジモデリング株式会社の前身)と
 マーケティング顧問契約を締結
 ※この時期に、七沢先生との知遇を得て、現在に至る。
 1995年、松下電器産業(株)開発本部・映像音響情報研究所の
 コンセプトメーカーとして顧問契約(技術支援業務契約)を締結。
 2010年、株式会社 JCN研究所を休眠、現在に至る。

◎〈作成論文&レポート〉
 ・「マトリックス・マネージメント」
 ・「オープンマインド・ヒューマン・ネットワーキング」
 ・「コンピュータの中の日本語」
 ・「新・遺伝的アルゴリズム論」
 ・「知識社会におけるヒューマンネットワーキング経営の在り方」
 ・「人間と夢」 等

◎〈開発システム〉
 ・コンピュータにおける日本語処理機能としての
  カナ漢字置換装置・JCN〈愛(ai)〉
 ・置換アルゴリズムの応用システム「TAO/TIME認証システム」
 ・TAO時計装置

◎〈出願特許〉
 ・「カナ漢字自動置換システム」
 ・「新・遺伝的アルゴリズムによる、漢字混じり文章生成装置」
 ・「アナログ計時とディジタル計時と絶対時間を同時共時に
   計測表示できるTAO時計装置」
 ・「音符システムを活用した、新・中間言語アルゴリズム」
 ・「時間軸をキーデータとする、システム辞書の生成方法」
 ・「利用履歴データをID化した、新・ファイル管理システム」等

◎〈取得特許〉
 「TAO時計装置」(米国特許)、
 「TAO・TIME認証システム」(国際特許) 等

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